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【都市伝説】 海と山の間に潜む「幻の地下都市」

日本のとある地方。海が近い山岳地帯に位置するある廃線跡が、開戦直前に作られた地下都市への唯一の入り口であるという都市伝説があった。

発見者がその廃線を見つけたのは曾祖父の日記から記述を見つけたからだそうだ。

 

戦時中は旧日本軍の基地が有った場所で、当時祖父はその軍用鉄道を使って物資を山の中に作られた「地下要塞都市」に運んでいたとの記述があったという。

 

日記の記述から場所が曾祖父の家からさほど遠くない事もあり、探検気分で廃線跡まで行ってみると、周りは草木に覆われているが、ぽっかりと汽車が通れるだけの空間が空いていたそうだ。

 

地面に目をやると、背の高い草に覆われる地面には枕木と線路が一直線に敷かれ、今は使われていない証拠に赤茶けた錆に覆われていた。

 

記述の通りに線路を山手に向かって歩いていくと、山の斜面に鎮座する岩が置かれていた。ただ、岩は風化の影響で脆くなっている様で人1人が潜って通れるほどの穴が開いていた。

 

少し見てみるだけ、と好奇心に押され穴を潜ると先ほどの汽車が通れるだけの空間がまた現れ、線路は地下に続いて行った。

 

ある程度進むと急に空間が開け、建物が見え始めた。

 

そして現れたのが、現在の言葉で表せば「地下街」に近い「地下都市」だった。

 

地下には飲食店や商店、民家はもちろんのこと、汽車の駅、さらに軍事施設もあり、格納庫には古めかしい戦車、戦闘機が収納されていたそうだ。

 

自分の目に映るモノがとても信じられなかったため、証拠としてスマートフォンで地下都市内部を写真に収めしかるべき場所に報告した。

 

しかし、その後の調査で、廃線は残っているものの、続く先には岩も無く山を迂回して線路が続くだけだったとし、彼が撮った写真も映像自体が歪みよくわからないものになっていた。

 

写真も見られなくなった為に地下都市が有った証拠は無いに等しいが、興味深い証拠が一つだけ残っていた。

 

彼が残した写真のExif情報(写真の撮影時の位置情報等)は、山のほぼ中心部を示していたことだった。

 

この事から、曾祖父の日記の記述と写真の情報から、地下都市伝説の存在がまことしやかに囁かれることになった。

 

 

 

 

※全て嘘で全て偽

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