【オカルト】静岡県に存在する七不思議「遠州七不思議|波小僧」

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今回は静岡県遠州に伝わる7つの不思議、最後の不思議に触れていきたいと思う。今回は「波小僧」についてだ。

遠州七不思議とは

遠州七不思議(えんしゅうななふしぎ)は、静岡県の遠州地方に伝わる七つの不思議な物語を指す。

これらの不思議な物語は地域によって異なるが、よく知られている物を紹介しよう。

 

夜泣き石(掛川市佐夜鹿、小夜の中山): 女性の泣き声が聞こえる石。

桜ヶ池の大蛇(御前崎市佐倉): 池に住む大蛇の伝説。

池の平の幻の池(浜松市天竜区水窪町池の平): 幻想的な池の物語。

子生まれ石(牧之原市西萩間、大興寺): 子どもが生まれると石が割れると言われる石。

三度栗(菊川市三沢): 三度叩くと栗が割れるという栗の伝説。

京丸牡丹(浜松市天竜区春野町): 牡丹の花が京丸の形をしているとされる。

波小僧(遠州灘): 海の波に現れる小僧の姿。

 

これらが良く知られているが、最終回は「波小僧」について。

 

波小僧とは?

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静岡県浜松市西区舞阪宿松並木公園に屋外展示。, 日本著作権法46条/米国フェアユース, リンクによる

 

「波小僧」は、遠江国(静岡県西部)一帯に伝わる妖怪で、遠州七不思議の一つに数えられている。

この伝承によれば、奈良時代の僧・行基が年老いた母の快癒を祈願して2体の藁人形を作り、田植えをさせた。

田植えを終えた藁人形に読経を聞かせた後、風雨の災害が起きる時は必ず事前に人々へ知らせるよう言い聞かせて久留女木川(都田川の旧称)へ流したところ、1体の藁人形は海へ流れ着き、漁師が仕掛けておいた網に引っかかった。

海から引き上げられた波小僧は漁師に命乞いをし、助けてくれれば波の音で天気を知らせると約束した。

漁師は波小僧を網から解放し、波小僧は海の向こうへ姿を消した。

こうして遠州灘の波の音は「雷三里、波千里」と呼ばれる地鳴りに似た独特の響きを持つようになり、漁師たちは波の響きが南東から聞こえれば雨、逆に南西から聞こえれば晴れと知ることができるようになったと言われている。

また、別の伝承では少年が田植えをしていると、親指大の波小僧が顔を出し、日照り続きで海へ帰れなくなったと言い、少年は波小僧を海へ帰してやった。

その後も日照りのため不作が続き、少年が途方に暮れて海辺に立っていると波小僧が現れ、雨乞いの名人である父親に頼んで雨を降らせると約束し、波の響きが南東から聞こえれば雨が降る合図だと言い残して海の向こうへ帰って行ったそうだ。

 

波小僧の正体

波小僧の伝承はさまざまなバリエーションが存在し、遠江国(静岡県西部)一帯に伝わっている。

この事から波小僧の正体は、伝説や民話によって異なるが、以下の様な解釈をされている。

 

神秘的な存在

波小僧は、海や自然の力を操る神秘的な存在とされている。

彼らは風や波の音を通じて天候を知らせ、漁師や農民に利益をもたらす存在とされている。

 

妖怪や精霊

一部の伝承では、波小僧は妖怪や精霊として描かれている。

彼らは海から現れ、人々に助けを求めたり、天気を知らせたりする存在とされている。

 

象徴的な存在

波小僧は、遠江国(静岡県西部)の文化や風習に深く根付いており、地域の象徴となっている。

特に行基の話から、藁人形から生まれた式神の説も浮上している。

 

ただし、これは伝説や民話に基づく解釈であり、具体的な正体は不明。

ただ、他の遠州七不思議の中では非常に人情味のある伝説ばかりが残っている。

 

※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ