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【ちょっと一息オカルト】妖怪好きのバイブルの一つ「稲生物怪録(いのうもののけろく)」

今回はちょっと一息、実際に起こったことを記録したと言われている妖怪好きにとってはバイブルの様な存在のひとつでもある「稲生物怪録(いのうもののけろく)」について紹介しよう。

稲生物怪録とは?

『稲生物怪録』とは、広島県三次市で『実際に起きた』と言われる妖怪譚を描いたものだ。簡単に物語の流れを紹介しよう。

 

時代と場所

江戸時代中期の寛延2年(1749年)、備後三次(現在の広島県三次市)での出来事。

主人公

稲生正令(通称・稲生武太夫、幼名・平太郎)、当時16歳の武士の子息。

物語の概要

7月1日から1か月間、平太郎が様々な妖怪に襲われる怪異体験を記録。

主要な妖怪

大きな怪物、逆さ生首、魔王山本五郎左衛門など。

物語の結末

最後に魔王・山本五郎左衛門が現れ、平太郎に槌を手渡し、眷属を率いて去る。

伝承と影響

平田篤胤や泉鏡花、稲垣足穂など多くの文人・研究者に影響を与え、現代でも漫画や小説、オペラなどで取り上げられているほど有名だ。

 

出現した妖怪の種類

『稲生物怪録』には、さまざまな妖怪が登場するが、その中でも代表的な妖怪を取り上げてみた。

 

大きな怪物

Seiho Hitotsume-nyudo.jpg
Kashiwa Seiho (柏正甫) – ISBN 4-5829-2057-8., パブリック・ドメイン, リンクによる

物語の冒頭で平太郎を襲う巨大な怪物。これが平太郎の怪異体験の始まりとなる。

逆さ生首

Seiho Odorikubi.jpg
Kashiwa Seiho (柏正甫) – scanned from ISBN 4-5829-2057-8., パブリック・ドメイン, リンクによる

3日目に現れる妖怪で、逆さまになった女性の生首が登場。

 

壁に現れた目と口

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不明 – scanned from ISBN 4-3360-4635-2., パブリック・ドメイン, リンクによる

30日目に現れる妖怪で、壁に目と口が現れ、平太郎を驚かせる。
灰から這いだすミミズの物の怪: 同じく30日目に現れる妖怪で、灰の中からミミズのような物の怪が這い出てくる。

魔王山本五郎左衛門

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Kashiwa Seiho (柏正甫, Japanese) – ISBN 4-5829-2057-8., パブリック・ドメイン, リンクによる

物語のクライマックスで現れる魔王。平太郎に槌を手渡し、眷属を率いて去る。

 

兎に角、平太郎を驚かせることが主目的のようで、サイズ感がでかい妖怪が数多く登場している。

 

実際にあった出来事なのか?

『稲生物怪録』は、江戸時代中期に書かれた怪異譚であり、実際の出来事を基にしているとされているが、その真偽については現状議論の必要があると言わざる得ない。

歴史的背景としては、稲生正令(平太郎)は実在の人物であり、彼の体験を記録したものとされている。

文学的要素から見ると、物語には多くの妖怪や怪異が登場し、これらは当時の民間伝承や想像力に基づいている可能性がは十二分に考えられる。

実際の出来事を基にしている部分もあるかもしれないが、妖怪を視なくなって久しい現代人から見ると、物語は多くのフィクションや誇張が含まれていると考えられる。

物語として楽しむ分には非常に楽しいので、それが一番だろう。

 

※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ

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