【オカルト】妖怪の総大将設定は後付け?「ぬらりひょん」
妖怪・ぬらりひょん、と言えば現代では「妖怪の親玉」「妖怪の総大将」などと認識されているが、実は後付け設定だったようだ。
ぬらりひょんとは?
Sawaki Sūshi (佐脇嵩之, Japanase, *1707, †1772) – scanned from ISBN 978-4-336-04187-6., パブリック・ドメイン, リンクによる
ぬらりひょんは、日本の妖怪の一つで「妖怪の親玉」「妖怪の総大将」の名でも知られている。
彼は大きな頭と禿げた髪を持つ老人の姿で描かれることが多く、夕方に人の家に勝手に入り込み、まるでその家の主人であるかのように振る舞うとされている。
伝承と特徴
ぬらりひょんの伝承が残っている地域は大きく二つ「岡山県」と「秋田県」だ。
岡山県の伝承
岡山県では、ぬらりひょんは海坊主の一種とされ、瀬戸内海に浮かぶ球状の妖怪として描かれている。捕まえようとすると沈んだり浮かんだりして人をからかうといわれている。
秋田県の伝承
秋田県では、百鬼夜行の一員として描かれ、夕方に人の家に入り込んで主人のように振る舞う妖怪として知られている。
名前の由来
「ぬらり」は滑らかな様子、「ひょん」は奇妙な物や思いがけない様子を意味し、つかみどころのない妖怪であることから「ぬらりひょん」という名前がつけられたとされている。
ぬらりひょんの伝承で行けば秋田県の物が一番危機馴染みがあるだろう。
総大将と呼ばれるようになった経緯
ぬらりひょんが「妖怪の総大将」と言われる理由は、主に後世の創作や解釈によるものだという。
元々、ぬらりひょんは江戸時代の妖怪画に描かれた妖怪で、その特徴はつかみどころのない存在として描かれているに過ぎなかった。
現代において「妖怪の総大将」としてのイメージが定着したのは、昭和期の妖怪研究家や作家たちの解釈や創作による事が一番大きい。
特に、藤沢衛彦の『妖怪画談全集』における「ぬらりひよんと訪問する怪物の親玉」という注釈がその理由と言われている。
また、テレビアニメや漫画などのメディアで「総大将」として描かれたことも大きな影響を与えており、大きく解釈が広がった理由は「ゲゲゲの鬼太郎」だろう。
ぬらりひょんは、夕方に家に入り込み、まるで自分の家のように振る舞うという特徴を持つ妖怪としても知られているが、家の主のように振る舞うことが「総大将」としてのイメージに繋がったのかもしれない。
ただ、失礼な話ではあるのだが、描かれた姿を見る限り、妖怪の親玉、総大将にはとても見えない。
※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ