【オカルト】人を自殺に追いやる恐ろしい妖怪「縊鬼(いつき)」
自身で死を選んでしまう自殺、それをそそのかす妖怪が中国と日本に伝わる「縊鬼(いつき)」だ。
縊鬼(いき、いつき、くびれおに)
Kubota Beisen (久保田米僊, Japanese, *1852 – †1906), or Kobayashi Eitaku (小林永濯, Japanese, *1843 – †1890), or Hirafuku Suian (平福穂庵, Japanese, *1844 – †1890) ? – “Ikai mangekyō" (『異界万華鏡』, Japanese book), パブリック・ドメイン, リンクによる
[[File:Yasokidan Kubireoni.jpg|thumb|『夜窓鬼談』より「縊鬼」久保田米僊筆]]
縊鬼は、中国や日本の伝承に登場する妖怪だ。
この妖怪は人に取り憑いて首を絞めさせるとされ、自殺を促す恐ろしい存在として語られている。
日本では縊鬼の姿を「絵本百物語」の「死神」としてみることが出来る。
中国の伝承では、冥界には一定の人口が定められており、死者が転生するためには新たな死者が冥界に入る必要があるため、縊鬼は自分の代わりとなる死者を求めて生者に取り憑くとされている。
日本の伝承では、縊鬼は水死者の霊とされ、取り憑かれた者は水に飛び込んで自殺したくなるとも言われている。
また、幕末の旗本文士・鈴木桃野の随筆には、縊鬼に取り憑かれた者が首を絞める衝動に駆られる話が記されている。
これらの伝承は、古い時代の人々が精神的な要因で自殺や死に繋がることを理解できず、妖怪の仕業として捉えていると考えられる。
縊鬼(いき、いつき、くびれおに)の伝承
縊鬼(いき、いつき、くびれおに)に関する、中国や日本の伝承を紹介しよう。
中国の縊鬼
中国の伝承において、冥界には一定の人口が定められており、死者が転生するためには新たな死者が冥界に入る必要がある。
このとき、死者が自分の代わりとなる後任の死者を求めて生者に取り憑くことがあります。縊鬼は、自分の代替を求めて生者に取り憑く存在とされている。
民間伝承や昔話には、宿に泊まった者が紐を手にした何者かの影を見かけ、隣室で女が縊死を図り、慌てて止めたところ、先の影は縊鬼であり、隣室の女は理由もないまま縊鬼によって縊死させられようとしていたという話が多く伝わる。
日本の縊鬼
幕末の旗本文士・鈴木桃野の随筆『反古のうらがき』によれば、ある同心が「喰い違い門のところで首をくくる約束をした」と言い、縊鬼に取り憑かれて自殺を図ろうとした話が記されている。
昭和以降の妖怪関連の文献では、縊鬼は水死者の霊とされ、取り憑かれた者は水に飛び込んで自殺したくなるとも言われている。
心有らずの状態の人に憑りつき悪い事をさせようとする妖怪は「通り魔」「通り者」などと呼ばれたりした。
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