【魔術・占い】ノストラダムスの生涯と予言と5つの重要な事実

2025年3月27日

ストラダムス――この名前を聞いて「世界の終末」や「1999年の恐怖の大王」を思い浮かべる人も多いだろう。

16世紀のフランスに生きた彼は、医師であり、占星術師であり、そして「予言者」として世界中にその名を知られている。

彼の著した『予言集』は、曖昧で象徴的な四行詩（クアトレーン）を多数収録しており、時代を超えて解釈され続けてきた。

その内容は、時に歴史の重大事件と結び付けられ、オカルトの世界では「神に選ばれた預言者」として扱われることもある。

本記事では、そんなノストラダムスの実像と彼が残した予言を「5つの重要な事実」として紹介し、その神秘と真実に迫っていく。

① ノストラダムスの素顔：医師から予言者へ

ミシェル・ド・ノートルダム、通称ノストラダムスは、1503年12月、南フランスのサン・レミ・ド・プロヴァンスに生まれた。

彼の家系はユダヤ系で、後にキリスト教へ改宗している。若い頃は医術を学び、ペストが蔓延していた時代には、効果的な対策を講じて多くの人々を救ったことで知られている。

ただの医者ではなかったノストラダムスは、やがて占星術にも関心を持ち始め、天体の動きと人間の運命との関係を研究していく。そして1550年代、ついに彼の名を世に広めることとなる『予言集（Les Prophéties）』の執筆に取りかかった。

このように、科学と神秘の狭間を行き来しながら生きたノストラダムスは、時代が生んだオカルト的天才とも言える存在だった。

ノストラダムスが最も有名になったきっかけは、1555年に出版された『予言集』である。

この本には、全体で1000篇におよぶ四行詩が収められており、それぞれ「未来に起こる出来事」を予言しているとされる。

ただし、これらの詩は明確な時系列も場所も示されておらず、非常に曖昧かつ象徴的な言葉で書かれている。

たとえば、「ライオンが若き獅子を打ち倒す」といった表現があり、これがフランス王アンリ2世の死を予言していたという解釈が広まった。

また、ノストラダムスはわざとラテン語や古フランス語を混ぜて書くことで、予言の内容が簡単には読めないようにしていたとされる。

これは、宗教裁判や異端審問から身を守るためだったとも言われており、彼自身が自らの予言が危険なものだと理解していたことの証左でもある。

ノストラダムスの予言の中には、歴史的出来事と一致すると言われてきたものがいくつか存在する。以下はその中でも特に有名なものだ。

フランス王アンリ2世の死
「若き獅子が年老いた獅子を戦場で打ち倒す」という詩は、1559年に行われた馬上槍試合で、若い騎士モンゴメリーがアンリ2世を事故死させた事件と関連付けられている。
ヒトラーの登場
「ヒスラーという名の人物が現れ、大地を血で染める」といった表現が、ナチス・ドイツのヒトラーを予言していたという解釈がある（ただしスペルは完全には一致しない）。
9.11同時多発テロ
一部の研究者は、「空の大都市が崩れ落ちる」と書かれた詩を、ニューヨークの世界貿易センタービルの崩壊と結び付けている。

もちろん、これらは後付けの解釈に過ぎないという批判もあるが、詩の曖昧さが故に、オカルト的なロマンと信憑性の曖昧な境界を作り出している。

ノストラダムスの予言は、ただの思いつきではなかった。

彼は占星術を学び、天文暦に基づいて未来を読み解こうとした。

特に天体の運行や惑星の位置をもとに未来を予測する方法は、現代で言う「ホロスコープ」に近い形で用いられていた。

また、彼はしばしば「黒い鏡」を使って未来を視たとされる。

これは水晶玉のようなもので、瞑想をしながら自分の意識を深く内面に向け、象徴的な映像やビジョンを見るという手法だ。このような霊視的な技法は、現代のオカルティストたちにも影響を与えており、「真の預言者」としての評価を高める要因になっている。

オカルトの視点から見れば、ノストラダムスは神と悪魔の間を生きた「中間存在」のような役割を果たしていたと言えるかもしれない。

ノストラダムスは1566年、62歳でこの世を去った。その死もまた、彼の予言と重なっているとされる。

生前、彼は「7月2日の朝、私はもはやいないだろう」と語っており、実際にその日に亡くなっている。

さらに彼の棺には、「私を開ける者は呪われるであろう」という言葉が刻まれていたという伝説が残っている。

実際、後に墓を開けた兵士が不幸な死を遂げたという話もあり、彼の死後にもなお“予言者”としての神秘性は保たれている。

また、ノストラダムスは自らの著作の中に「3797年までは人類が続く」というような未来に関する記述も残しており、彼の予言は今なお途切れていないという解釈もある。

ノストラダムスは、500年近くの時を越えて、いまだに人々を魅了し続ける存在だ。

その予言は解釈の余地が多く、信じる者にとっては「神の言葉」にも等しい。一方で、懐疑的な立場から見れば、単なる詩的な記述に過ぎないとも言える。

オカルトの世界において、ノストラダムスは単なる人物ではなく「象徴」である。彼の存在そのものが、人類の未来への不安と希望を映し出す鏡なのかもしれない。

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