【オカルト】履物に魂が宿った妖怪「化け草履」
日本に根差している考え方に、長く使った物には心が宿ると言い伝えられているが、先日紹介した「からかさお化け」と同系統の妖怪となる「化け草履」について紹介しよう。
化け草履とは?
土佐光信 (Tosa Mitsunobu, Japanese, †1525) – scanned from 978-4-04-851114-8., パブリック・ドメイン, リンクによる
化け草履(ばけぞうり)は、日本の妖怪の一種だ。
草履は昔の履物で、イ草、藁、竹皮といった干した植物をなめして編んで作られる。
化け草履は、古くなって粗末に捨てられた草履が化けたもので、夜に歌い出したりするとされている。
主に水木しげる氏の妖怪図鑑で「化け草履」は、履き物を粗末にする者の家で、夜間に「カラリン、コロリン、カンコロリン、まなぐ三つに歯二ん枚」と歌い出す存在とされている。
ただし、これは佐々木喜善氏によって収録された昔話「履物の化物」を引用したものであり、実際の絵画と解説は一致していない。
姿形として水木しげる氏の妖怪画では、大きな草履に手足が生え、鼻緒の付近に目玉が一つ、その下に口がある妖怪として描かれている。
古来、100年を超えた道具には魂が宿って付喪神(つくもがみ)になると考えられており、からかさお化けと同様に化け草履もその一例となる。
化け草履が描かれている絵巻物
化け草履は、日本の妖怪絵巻に古くから登場している。
具体的には、室町時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』に、藁の手足を持つ藁草履の妖怪が描かれているのを見ることができる。
この絵巻物には、草履を妖怪として表現した例が含まれており、江戸時代以降も、草履や足駄などの履物が妖怪を主題としたおもちゃ絵や双六などで描かれていますが、これらの妖怪には昔話の化け草履の要素は見られていない。
また「沓(くつ)」や「下駄」が主流になってくると、こちらも妖怪化している絵も見ることができる。
ちなみに、化け草履の類似妖怪として「化け古下駄」なる妖怪も登場する。
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物は大切に使わないと化けて出る。気を付けよう。
※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ