【オカルト】「怖い」の語源になったとも言われる妖怪「狐者異(こわい)」
自分に理解できない人や物事、悪いことが起きそうな時、不気味で逃げたい時、そんな時に使われる言葉「怖い」。その語源になったとも言われる妖怪が居ることはご存じだろうか。
狐者異(こわい)とは?
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[[File:ShunsenKowai.jpg|thumb|竹原春泉画『絵本百物語』より「狐者異」]]
狐者異(こわい)は、江戸時代の奇談集『絵本百物語』に登場する妖怪だ。
生前に他人の食べ物まで食べてしまうような者が、死後にその執着心を引きずっているためにこの妖怪になるとされる。
『絵本百物語』の挿絵では、涎を垂らしながら血眼になって食べ物を捜す狐者異が描かれており、死んだ身でもなお、店を襲って食べ物を奪い、ゴミ箱の生ゴミをあさり、死肉すら口にするという恐ろしい存在だ。
食べても満たされぬ、飲んでも乾きが癒せない、人間が持つ満たされない欲求を体現したような妖怪といえるだろう。
この「狐者異」の名前が「怖い」の言葉の由来とされている事もあるが諸説ある。
狐者異と餓鬼は類似点が多い
狐者異(こわい)と餓鬼は、日本の伝承に登場する妖怪でいくつかの類似点がある。
狐者異
生前に他人の食べ物まで食べてしまうような者が、死後にその執着心を引きずってこの妖怪になるとされている。
食欲に貪欲で、墓を掘り起こして死体を貪り食らう悪食な亡者とされています。
狐者異の姿
姿かたちは決まっていないとされ、『絵本百物語』に記載されている姿も形態の一つでしかないと推測されている。
絵本百物語では青白い顔に目が飛び出たざんばら髪で「うどん」を食べようとする姿で描かれ、これはうどんの腹持ちの悪さから直ぐに腹が減る、貪欲性を表していると言われる。
餓鬼
餓鬼は仏教の世界観で、餓鬼道(餓鬼の世界)に生まれた者とされている。
常に飢えと乾きに苦しみ、食物や飲物を手に取ると火に変わってしまうため常に上に苦しんでいる。
餓鬼の種類と姿
無威徳鬼、少財餓鬼、多財餓鬼など、さまざまな種類が存在する。餓鬼は色は様々あるが、あばら骨が浮き出て腹が丸く出た姿で描かれる。
住処
餓鬼の本住所は閻魔王界であり、餓鬼は常に飢渇の火に包まれているとされている。
類似点としては、狐者異と餓鬼は、どちらも食欲や執着心に関連する、人の欲を表す妖怪として描かれる。人の欲を戒める為に生まれた妖怪としても見られるだろう。
※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ