【オカルト】動物系妖怪として名高い九尾の狐は国家転覆の悪妖怪?
動物系の妖怪として誰しもが耳にしたことがある「九尾の狐(きゅうびのきつね)」について。本当に悪妖怪なのかを調べてみた。
九尾の狐とは?
九尾の狐(きゅうびのきつね)は、中国の伝説に由来する霊獣や妖怪だ。
9本の尾を持つ巨大なキツネであり、中国では瑞獣として平和や明君の時代を象徴する存在とされる。
また、物語の中では美女に変化して人々を惑わす存在としても描かれ、日本では、平安時代の美女・玉藻前が九尾の狐の正体であるという物語が有名だ。
日本に渡ってくる前は朝鮮に居たとされ、朝鮮ではクミホ(九尾狐)と呼ばれ、美少女に化けて人間を惑わす存在と言い伝えられている。ベトナムにも同様の伝説がある。
九尾の狐は多くの文化で異なる形で語られ、様々な物語や芸術作品に影響を与えてきた。
九尾の狐は国家転覆を目論む妖怪だったのか?
九尾の狐に関する伝説は、文化や時代によって異なる解釈が存在するため、一概に国家転覆を目論む妖怪とは言えない。
中国の古典文学では、九尾の狐はしばしば悪しき力として描かれており、特に「妲己」という人物が九尾の狐の化身とされ、殷王朝を傾ける原因となったという話がある。
しかし、九尾の狐が国家転覆を目論む存在として描かれることは、後世の創作や物語によるものであり、元々は瑞獣として平和や繁栄の象徴であったという見方もある。
日本では、平安時代の美女・玉藻前が九尾の狐の化身であるという伝説が有名だが、これもまた後世の物語によるもので、九尾の狐が邪悪な存在として語られるのは、主に物語や伝承の中でのこと。
したがって、九尾の狐が国家転覆をもくろむ悪の妖怪であったかどうかは、伝説や物語の解釈によって異なるため、完全に邪悪な存在ともいえない。
見方を変えれば、自分の身の安全を守るため、時の権力者の懐に入ったが、元々くすぶっていた内乱などが起き、それと重なっただけで原因を九尾の狐としている可能性もある。
九尾の狐はどうやって退治されたのか?
九尾の狐が退治された方法については、日本の伝説では、陰陽師によってその正体が見破られ、那須の地で退治されたとされる。
退治された後、九尾の狐は「殺生石」という石に姿を変え、毒を放ち続けたという話が伝わっている。
この「殺生石」は、有毒な火山ガスが絶えず噴出している場所で、昔の人々はこれを九尾の狐の怨念によるものと考えた。
ちなみに2022年3月に殺生石は真っ二つに割れている。
また、別の解釈では、九尾の狐は美女に化けていた玉藻前が、源翁和尚によって退治されたとも言われている。
玉藻前の正体が狐であることが露見した後、彼女は逃走し、最終的には那須の地で退治されたと伝えられている。
退治の具体的な方法については、伝説によって異なるバージョンが存在するため、一概には言えないが良く知られている話の一つだ。
※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ