【オカルト】遊郭に現れる髪の毛ぼうぼうの妖怪「毛倡妓」
遊郭に現れる髪の毛をぼさぼさのぼうぼうにして現れる倡妓「毛倡妓(けじょうろう)」を紹介しよう。
毛倡妓(けじょうろう)とは?
Toriyama Sekien (鳥山石燕, Japanese, *1712, †1788) – scanned from ISBN 4-336-03386-2., パブリック・ドメイン, リンクによる
毛倡妓(けじょうろう)は、日本の妖怪の一種だ。
鳥山石燕の妖怪画集『今昔画図続百鬼』や江戸時代の黄表紙に登場している。
その名の通り、長い髪がぼうぼうの倡妓(遊女)の姿をしており、遊郭に現れるとされている。
『今昔画図続百鬼』では、顔も見えないほど毛むくじゃらの倡妓の姿で描かれており、この妖怪は、長い髪に隠れて顔が見えないのではなく、最初から顔のない、のっぺらぼうのような妖怪としても解釈されている。
ただし、日本の伝承資料においては、毛倡妓のように全身毛だらけという妖怪は確認されていないようだ。
ちなみに、黄表紙では主に「毛女郎」の名で登場しており、その不気味な印象とは対照的に人気者のようで、男性の妖怪たちが毛倡妓をめぐって争ったり、恋仲となった妖怪のために心中立(遊女が客に自分の想いを示すために髪を切る、客の名の刺青を入れるなどの儀式)をする場面も見られることから、妖怪目線で見ると良い女だと言うこともわかる。
遊女の髪の毛は独自の文化と美意識が根付いている
遊女は髪の毛を大切にし、更には髪型にもこだわりがあった。
特に「遊女の髪切り」は、江戸時代の吉原遊廓で行われた特定の習慣がある。
遊女自らの髪切り
遊女は、客に誠意を示すために自分の髪を切り、それを客に渡すことがあった。ただし、遊女自身が髪を切るのではなく、客に切らせることで共犯的な意識を持たせた。
遊女の髪型と髪飾り
吉原の遊女は、美しさを売りにする仕事だったため、髪型や髪飾りでも時代の最先端を取り入れていた。特に人気だった髪型には「丸髷」や「高島田」などがあった。
伝説的な遊女
吉原には伝説として名を残した遊女もいた。例えば、「勝山(かつやま)」という遊女は、特有の歩き方「外八文字」で人気を博し、その髪型も「勝山風」として広まった。
また、「佐香穂」は髪を切って尼になる決意をした遊女としても知られている。
こういった髪の毛にまつわる文化から遊女の願いが集まり、切っても切っても髪が無くならない「毛倡妓」という妖怪が生まれたのかもしれない。
※全て嘘で全て偽、信じるかはアナタ次第だ