【都市伝説】透明な図書館

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とある街に、一定の条件を満たした人にしか見ることも入ることも出来ない図書館が現れると噂がある。

その建物はガラスで覆われ、透明度の高いガラスの本棚が秩序をもって並び、膨大な本が収められた「透明な図書館」だった。

この図書館は四方八方が全てガラスに覆われ、本棚自体もガラスで出来ている事から、どこから見ても本が見え、本好きな人は知識の宝庫が広がっていると噂されていました。

 

図書館には一か所にしか扉が無く、また扉は誰にでも解放されるわけでは無かった。

 

扉が開く条件は「余命が残り数日」という事。

 

その扉をくぐった者たちの大半は、透明な空間の中に並ぶガラスの本棚、そこに収まる書籍が広がる中で「読める本はこの一冊のみ」とガラス台に記載され、置かれた1冊の本だ。

 

それは自分の名前が書かれ、内容は自分の「生まれて」から「死ぬ」までの行動の全てが記されている。

 

ただ、誰しもが自分の名のついた本を手に取るわけでは無い。

 

中には自分に興味は無く、本棚に並ぶ別の興味をそそる本を手に取る者も居た。

 

または、本自体に興味を示さず、無限に並ぶ透明な本棚を迷路のようなに歩き続ける者も居た。

 

しかし、図書館に入った者が、指定された「自分の本」以外に手を出した場合決して現世には場所には戻れない。

 

透明な図書館が現れ中に入れたことで余命僅かという条件は満たされたが、自分の本以外に手を出してしまうと図書館に囚われ、流れる時間から外されてしまう。

 

閉じ込められた人は時間から外れることにより死なないし死ねない。

 

そして、図書館の蔵書を増やす為、これから世界中で生まれる1人の人間の一生を記録し続けることになる。

 

それも透明な図書館が科す、自身が今まで起こしてきた大小様々なカルマ分のノルマが終わるまで。

 

ちなみに、図書館に入って自分の本を読んで出てきたものの大半は、本に書かれていた最後とは別の行動を取っている。

 

死ぬまでの時間が分かったことで、最後の清算を自分の欲求を満たしたり、離れていた家族との生活したりし、図書館から出て数週間~数カ月で亡くなった。

 

透明な図書館の存在は、図書館から出てきた者が話したことで噂が広がり日の目を見たが、出てこれなかった者は失踪という形で処理されているようだ。

 

 

 

※全て嘘で全て偽