【風習・しきたり】蒼の契約

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昔々、灯りが重宝されていた時代、山の麓に小さな村があった。

山には「人魂」が昼夜問わず飛んでいた。

この村の子供は13歳で大人とされ、大人として認める儀式として、山の中腹で揺蕩う人魂との契約が求められた。

 

人魂は青い炎で大小さまざまに揺らめき、捕獲し契約すると消えない灯りとして重宝した。

 

人魂はあくまで灯りとして使われたが、契約が深くつながると人魂が生きていた時に持っていた知識や技術、見た光景を見ることもあり、失われた技術や習慣、風習が突如蘇ることもあった。

 

また契約者が死ぬと、契約に縛らていた人魂は天に昇り、死んだ人間は山に戻り人魂として揺蕩い契約を待つという不思議な循環が続いていた。

 

しかし、近代化が進み、人工の灯りが発達したことで、人魂の灯り必要としなくなり新しい生活様式に順応。

 

その結果、成人の儀式である人魂契約も忘れさられていった。

 

村人が人魂を見ることをしなくなった事で認識が薄れ、誰でも見えていた人魂も見えたり見えなかったりするようになってしまった。

 

麓の村は廃村となり人の気配は無くなり、山は火の玉が現れる心霊スポットとして知られるようになった。

 

事実、契約により天に昇れない魂がウヨウヨしている呪いの地なので、心霊スポットなのは間違いない。

 

 

※全て嘘で全て偽