森の中に小さな集落を作っていた古代人は、自然と密接なつながりを持ち、その力を自身の物にするために呪術を行った。
彼らは生計を立てるため、狩猟と自然の恵みを大切にし、寒さを防ぐ実用的な面ともう一つの理由から動物の毛皮を着ることが一般的だった。
それは、毛皮の元となった動物の力を自身に宿すという独自の呪術だった。
彼らの呪術は、動物の皮を始め動物の身体の一部を身にまとい、特別な儀式を通じてその動物の魂と力を呼び寄せ、自身に取り込むものだった。
これによって、彼らは狩猟や戦闘で驚くべき力を発揮することができ、他の村の人間や野生動物から身を護ることができた。
しかし、この力を手に入れる代償として、彼らは動物の霊と深い結びつきを持つことになった。
代を重ねるごとに、魂のみならず姿かたちにまで元となる動物の姿に近く、場合によっては完全に動物になってしまうというものだ。
それは「先祖返り」と呼ばれ、生まれてきた時は人の形であっても、新月や満月の日、異常気象や星の並びなどの現象が起こることによって、獣の姿に変わってしまうのだ。
村の人々はこれを【呪術による最高傑作】【神の化身】【村の守り神】などとして崇め、偶像として残した。
だが、時代が進み村が無くなり呪術を行う人が減少、そしていなくなってしまった現代においても先祖返りは起きている。
尚、この呪術と先祖返りは世界中で行われた痕跡があり、有名どころはUMAとして目撃される例もある。
狼男、ビッグフット、ヒバゴン、ドラキュラ、ヒツジ男、ガタゴンは身体の一部に先祖がえりを起こした例と言われている。
また、先祖返りの中には人間でありながら完全に動物の姿になってしまう者も居るため、見つかっていないだけで相当数いることが考えられる。
※全て嘘で全て偽